【豆知識@山歩き】登山・トレッキング・ハイキングの本来の違いは?

登山 トレッキング ハイキング 山遊び

登山、トレッキング、ハイキング。それぞれ違うということは分かるけど、具体的にどう違うのか?までは意外と共通の認識がないようですね。

色々なメジャーと思われるサイトを見ても、例えば「登る標高差が○○メートル以上が登山。○○メートル未満がハイキング。」みたいに結構適当なことを書いてあったりするので苦笑、今回はしっかりと定義を引用しながらまとめておこうと思います。

定義を知ると面白いよ!

一般的に言われている区分け

一般的に言われている区分けはざっくりこんな感じです。

登山 → 山頂を目指すもの
トレッキング → 山頂にこだわらず山歩きを楽しむもの
ハイキング → なだらかな山道を歩いて自然を楽しむもの

目的で区分けをしていて、ハイキング→トレッキング→登山の順に難易度が上がっていくイメージで捉えられていることがほとんどですね。

ですが、色々なサイトで書いてある区分けがまちまちで定義も曖昧なことに違和感があったので、今まであまり気にしていなかったのですがちょっと調べてみました。

本来の定義

アウトドアの用語も海外から来ているので、こういう時は英語版ウィキペディア先生で本家本元の情報を確認。

ハイキング

まずは、気軽な印象のあるハイキングから。

Hiking is a long, vigorous walk, usually on trails or footpaths in the countryside.

主に田舎の小道や歩道を通る活発なロングウォークということですね。

「なだらかな」とか「緩やかな」とか「自然を楽しむ」とか全く定義には入っていないようです。

この定義だと、ルートが険しくても緩やかでも関係なく、山頂までトレイルが続いていたら登山ではなくハイキングという区分けということですね。

拡大解釈のようにも思えますが、後述のスクランブリングの定義を見るとこのように解釈しても問題ないことが分かります。

トレッキング

次に本格的な山歩きのイメージであるトレッキングを見てみます。

Trekking is the preferred word used to describe multi-day hiking in the mountainous regions of India, Pakistan, Nepal, North America, South America, Iran, and the highlands of East Africa.

一言でいえば、複数日に跨がるマルチデイ・ハイキングですね。

「山頂にこだわらず山歩きを楽しむ」というのはあながち外れてはいませんが、よく見掛ける日帰りのトレッキングというのは正確にはトレッキングではなく単日のハイキングということですね。

マルチデイ・ハイキングに、ギアを背負ってアウトドアを楽しむ要素が入ってくるとバックパッキングになります。

Backpacking is the outdoor recreation of carrying gear on one’s back, while hiking for more than a day.

これは日本語のイメージのままですね。

登山

まずは日本語の登山を翻訳すると出てくるMountaineeringを調べてみます。

マウンテニアリング

日本語ではほとんど聞かないマウンテニアリング…

Mountaineering is the set of activities that involves ascending mountains. Mountaineering-related activities include traditional outdoor climbing, skiing, and traversing via ferratas. Indoor climbing, sport climbing and bouldering are also considered mountaineering by some.

うーん、色々なアクティビティ込み込みでざっくり過ぎますね…笑

もうちょっと掘り下げて調べてみましょう。

クライミング

言葉も有名なクライミング。

Climbing is the activity of using one’s hands, feet, or any other part of the body to ascend a steep topographical object.

「手足や他の体のパーツを使って急な地形を登る」というくらいなので、難易度の高い山を登る場合に一番合う感じですね。

学校の英語で習うclimb mountainってこのクライミングではなく、どちらかというとハイキングのイメージですね…

スクランブリング

あまり日本語では馴染みがないですが、アクティビティの1つとして分類されているスクランブリング。

Scrambling (also known as alpine scrambling) is “a walk up steep terrain involving the use of one’s hands”.

「手を使って急な地形を歩き上がる」ということはクライミングほどではないけど難易度は高めと考えられますね。

It is an ambiguous term that lies somewhere between hiking, hillwalking, mountaineering, and rock climbing. Canyoning often involves scrambling.

もう少し読み進めると、スクランブリングはハイキングとクライミングの間の曖昧な位置付けの用語ということが分かります。

日本と海外の山歩き用語比較

ウィキペディア先生のおかげで定義を確認出来たので改めて整理してみます。

まず、日本で使われているハイキング、トレッキング、登山の括り方は目的で区分されていて、本来の定義には合っていないことが分かりました。

<日本>
ハイキング → 自然を楽しむ手軽な散策
トレッキング → 本格的な長距離の山歩き
登山 → 山頂を目指す山登り

海外では、ハイキングもトレッキングも登山も目的で区分されているのではなく、具体的にどういうアクティビティなのか?で区分されています。

日本で使われている登山は、海外では大きくクライミングとスクランブリングに分けられることも分かりました。

<海外>
ハイキング → ロング・トレイルウォーク
トレッキング → マルチデイ・ハイキング
登山 → クライミング、スクランブリング

全然違うイメージだよね!

日本の山ってほとんどトレイルウォークなのでハイキングだよね?って思います。

クライミングと言える山ってあるのかな…?

まとめ

ここまで調べてみて整理して「で?だからどうした?」という感じではありますが笑、せっかく本来の定義を知ったので、ブログやSNSで発信する際は海外のクライミング、スクランブリング、ハイキングの区分けを取り入れていこうと思います。

ただ、分かり易さを考えると「登山」という言葉は使いたいので、このブログでは「クライミングやスクランブリングを含む山登り=登山」という位置付けにして、「トレイルで山頂まで行ける山登り=ハイキング」で統一します。

カテゴリーとしては、単体のアクティビティでもあるスクランブリングと、バックパッキング、トレッキングを入れて次のような感じですね。

山遊び<カテゴリー>
・登山
・スクランブリング
・バックパッキング
・トレッキング
・ハイキング

カテゴリーの定義をそれぞれ明確にしておくことで「どんな山歩きなのか?」がイメージし易くなりますからね。

日本だとハイキングのネタばかりになる予感がするなー笑

ではでは、楽しいアウトドアライフを!

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